2024.9.28(土)
9/27,9/28,9/29と三連休だった。ならば鳥取と兵庫の県境にある扇ノ山に行こう。大阪発の特急で若桜鉄道に乗り換えて丹比駅から登山口へ行き山頂の避難小屋で寝よう。野村温泉へ降りてバスで浜坂へ行き城山と観音山に登ろう。
完璧な計画の元、9/26に大阪は福島のホステルで前泊。朝5時に起きてベッドの中でスマホで天気分布予報をチェック。兵庫と鳥取の県境はしっかり雨予報だった。
やめよう。
9/27は京都に行き梅小路公園で駅メモイベントを完了。龍谷ミュージアムへ移動し眷属の展示を堪能した。充実した休日である。
とはいえ折角の連休。どうにか山に登れないかと思案。幸いにも大阪から岡山の津山まではバスが毎日走っており非常に便が良い。津山で前泊して真庭の櫃ヶ山と星山に行くことにした。
【行程】
大阪→津山(バス) 津山→中国勝山(JR) 中国勝山→久納(まにわくんバス蒜山・久世ルート)(どこまで乗っても200円) 櫃ヶ山 星山 真賀温泉方面に下山
9/27夜。津山駅着。河原にツェルトを張る。杖が一本しかないのできれいな形にはならないが、ザックを押し込んでスペースをつくる。ツェルトの中は暖かく、シュラフは暑すぎたのでシュラフカバーで寝るとちょうどよかった。
9/28朝、撤収。宿泊装備は駅のロッカーに入れておいてもよいが、どこで今夜を明かすかも未定なので持ち歩く。
津山駅でICカードをタッチ……してはいけないのにしてしまった。中国勝山駅ではICカードを使えない。切符を買おうかと駅を出たが、降車駅で払えばいいかと乗車。降車駅では車内で運賃を払った。
ICカードは帰りに津山駅で下車時に処理した。
降車時に運賃を支払ったと伝えたら、「支払い証明書はありますか?」と聞いてきた。
この路線で降車時に運賃を支払う時にいちいち支払い証明書を発行していると窓口の人は思っているらしい。勉強不足、いや、JRの教育不足である。田舎のJRはまだ国鉄時代の傲慢な社内風土をひきずっている。
中国勝山駅前のローソンにて朝ごはんと水と昼ご飯を購入。待合室はまだ鍵が閉まっている。乗車するバスの運転手が鍵を開けた。
蒜山行のバスで久納(くんのう)で下車。国道から西へとのぼっていく舗装路に「櫃ヶ山登山口」と看板が立っている。
看板に導かれるままに進む。すぐに高度が上がり久納集落を見下ろすようになる。赤い瓦屋根がここが中国地方であることを思い出させてくれる。
さらに集落をつめていき車道と合流するまでが草がうるさい。特に車道直下。
草で隠れて地面が見えない。だが歩ける横幅は狭く、踏み外すと急斜面に足を落とす仕様。さらに草は夜露でぬれて冷たいしマムシが隠れていても気づけない。ここが今回の山の核心部と言って良い。
車道と合流し人々が一番利用するであろう登山口に到着した。ここから先は下草が刈り払われており快適に歩ける。むしろ刈り払われていないととても歩けた道ではない。この辺り一帯の植生はササだ。
地形図を見つつ、「こんなにぐるっと大回りで行かなくても、この尾根を登ったほうが速くないか??それに登山道の方が傾斜が急だ」などと考えていたのだが、実際歩いてみてわかった。稜線近く、日当たりが良い場所はササが繁茂しており歩けたものではない。根性のいる藪漕ぎになる。
稜線に上がる。
気持ちのいい尾根歩き……を想定していたが、真庭市も雨とはいかないが曇りだった。風がびょうびょうと北から吹く。幸いにも空気は冷たくないので寒くはない。だが、展望が自慢の山に来てまったく真っ白、行く先も来た道も見えない山行とは勿体ない。
登山口からずっと登りつめてやってきた頂上はやはり真っ白だった。
地形図に目を落とす。
櫃ヶ山頂上から、くだってのぼってくだってのぼってくだってのぼってくだってのぼれば次の山名付き頂上である五輪山だ。急なササ尾根を下っていく。幸いツェルトをたてるために持ってきた杖がある。下りは杖を使って慎重に進む。
真っ白だし展望はないし風は吹くし見通しは悪いし心細いしクマが怖い。
恐怖がもこもこ頭をもたげ、自然、足が速くなる。
軽いパニックだ。
これはいけないといったん足を止め目を閉じる。天を仰いで耳を澄ませる。呼吸を深くして心を落ち着かせる。
ここから先、星山まで行って下山しても4時間程度だ。何も怖くない。楽しめばいい。気を取り直してササ道を下る。
さて、五輪山頂上から、くだってのぼって、くだってのぼれば扇山。
稜線は乾いており風が強くても寒さを感じない。むしろ森の中の方が寒い。昨日の雨がまだ乾いておらず、風が吹くと木々から雨水が落ちてきて体が濡れる。濡れた体に風が吹きつけると体温が奪われる。早く森を抜けて山頂に行きたい気持ちでいっぱいだ。
扇山からくだってのぼって(ここで2人1パーティと出会う)植林地をトラバースしてブナ林を登り切れば星山だった。
星山からは大山や氷ノ山が望めるらしい。それはそれは展望の山なのだとか……。しかしご覧のありさまである。
山頂には製氷機でつくったような氷が捨てられていた。
星山から下山。前山に着く頃には空はすっかり晴れていた。
登山口直前で2人1パーティと出会う。今から登る星山はさぞかし展望美しかろう。そうは思うがだからといって登り返す気持ちも起きず、さっさと下山し大杉川ぞいに見尾集落へ降りる。
真賀温泉に向かう。急な階段を登ると神社と真賀温泉があった。温泉には神社がつきものだ。別府でもそうだった。
足が濡れていてズボンの裾が黒土でべったりなので温泉に上がる前に裾をまくりあげる。扉を開けた先に座る大将は気難しそうに見えたが、ザックを背負った女の子の姿に気を許してくれたか、気さくに話をしてくれた。櫃ヶ山に登ってきたということも大将にとっては嬉しかったのかもしれない。櫃ヶ山の草刈は周辺住民が行っているそうだ。大切な観光資源なのだろう。
250円の女風呂に入る。窓をしめてくれたり電気をつけてくれたりと大将は気遣ってくれる。
女風呂の扉は開いたままなのが気になったか、風が通るようにそうしているのだろう。訪れる客と大将の会話もよく聞こえる。
風呂は温度がちょうどよくて非常に心地よかった。
勝山行のバスまでまだ時間があるので足(たる)温泉に行く。
こちらは市の施設らしく、真賀温泉のような味はない。ただ、足温泉からは櫃ヶ山がよく見えた。台形のような形をしていた。
そう。今登れば展望がすっきりなのである……。もっと遅く出発すればよかったのだ。
風呂は温度はちょいと熱いが頭を置いて寝っ転がれるスペースがあって非常に心地よかった。
中国勝山には野宿適地がないので津山駅に戻った。
コンビニでおみやげを購入し、夕飯は居酒屋川へ行った。川は以前、泉山に行くときに訪れた居酒屋で、神戸の姉さんや秋田市役所(秋田だったかな……?)や地元の兄さんと飲んだ思い出深い場所だ。
今回もいろいろと思い出深かった。
シンガポールスリングのおじさんや、二件目を出たら呼び止められて飲んでまだ二件目のバーにもどってきて飲むなどした。
河原でツェルトを張る予定だったが、北海道出身のお兄さんと津山出身のご夫婦のおうちで寝た。
9/27,9/28,9/29と三連休だった。ならば鳥取と兵庫の県境にある扇ノ山に行こう。大阪発の特急で若桜鉄道に乗り換えて丹比駅から登山口へ行き山頂の避難小屋で寝よう。野村温泉へ降りてバスで浜坂へ行き城山と観音山に登ろう。
完璧な計画の元、9/26に大阪は福島のホステルで前泊。朝5時に起きてベッドの中でスマホで天気分布予報をチェック。兵庫と鳥取の県境はしっかり雨予報だった。
やめよう。
9/27は京都に行き梅小路公園で駅メモイベントを完了。龍谷ミュージアムへ移動し眷属の展示を堪能した。充実した休日である。
とはいえ折角の連休。どうにか山に登れないかと思案。幸いにも大阪から岡山の津山まではバスが毎日走っており非常に便が良い。津山で前泊して真庭の櫃ヶ山と星山に行くことにした。
【行程】
大阪→津山(バス) 津山→中国勝山(JR) 中国勝山→久納(まにわくんバス蒜山・久世ルート)(どこまで乗っても200円) 櫃ヶ山 星山 真賀温泉方面に下山
9/27夜。津山駅着。河原にツェルトを張る。杖が一本しかないのできれいな形にはならないが、ザックを押し込んでスペースをつくる。ツェルトの中は暖かく、シュラフは暑すぎたのでシュラフカバーで寝るとちょうどよかった。
9/28朝、撤収。宿泊装備は駅のロッカーに入れておいてもよいが、どこで今夜を明かすかも未定なので持ち歩く。
津山駅でICカードをタッチ……してはいけないのにしてしまった。中国勝山駅ではICカードを使えない。切符を買おうかと駅を出たが、降車駅で払えばいいかと乗車。降車駅では車内で運賃を払った。
ICカードは帰りに津山駅で下車時に処理した。
降車時に運賃を支払ったと伝えたら、「支払い証明書はありますか?」と聞いてきた。
この路線で降車時に運賃を支払う時にいちいち支払い証明書を発行していると窓口の人は思っているらしい。勉強不足、いや、JRの教育不足である。田舎のJRはまだ国鉄時代の傲慢な社内風土をひきずっている。
中国勝山駅前のローソンにて朝ごはんと水と昼ご飯を購入。待合室はまだ鍵が閉まっている。乗車するバスの運転手が鍵を開けた。
蒜山行のバスで久納(くんのう)で下車。国道から西へとのぼっていく舗装路に「櫃ヶ山登山口」と看板が立っている。
看板に導かれるままに進む。すぐに高度が上がり久納集落を見下ろすようになる。赤い瓦屋根がここが中国地方であることを思い出させてくれる。
さらに集落をつめていき車道と合流するまでが草がうるさい。特に車道直下。
草で隠れて地面が見えない。だが歩ける横幅は狭く、踏み外すと急斜面に足を落とす仕様。さらに草は夜露でぬれて冷たいしマムシが隠れていても気づけない。ここが今回の山の核心部と言って良い。
車道と合流し人々が一番利用するであろう登山口に到着した。ここから先は下草が刈り払われており快適に歩ける。むしろ刈り払われていないととても歩けた道ではない。この辺り一帯の植生はササだ。
地形図を見つつ、「こんなにぐるっと大回りで行かなくても、この尾根を登ったほうが速くないか??それに登山道の方が傾斜が急だ」などと考えていたのだが、実際歩いてみてわかった。稜線近く、日当たりが良い場所はササが繁茂しており歩けたものではない。根性のいる藪漕ぎになる。
稜線に上がる。
気持ちのいい尾根歩き……を想定していたが、真庭市も雨とはいかないが曇りだった。風がびょうびょうと北から吹く。幸いにも空気は冷たくないので寒くはない。だが、展望が自慢の山に来てまったく真っ白、行く先も来た道も見えない山行とは勿体ない。
登山口からずっと登りつめてやってきた頂上はやはり真っ白だった。
地形図に目を落とす。
櫃ヶ山頂上から、くだってのぼってくだってのぼってくだってのぼってくだってのぼれば次の山名付き頂上である五輪山だ。急なササ尾根を下っていく。幸いツェルトをたてるために持ってきた杖がある。下りは杖を使って慎重に進む。
真っ白だし展望はないし風は吹くし見通しは悪いし心細いしクマが怖い。
恐怖がもこもこ頭をもたげ、自然、足が速くなる。
軽いパニックだ。
これはいけないといったん足を止め目を閉じる。天を仰いで耳を澄ませる。呼吸を深くして心を落ち着かせる。
ここから先、星山まで行って下山しても4時間程度だ。何も怖くない。楽しめばいい。気を取り直してササ道を下る。
さて、五輪山頂上から、くだってのぼって、くだってのぼれば扇山。
稜線は乾いており風が強くても寒さを感じない。むしろ森の中の方が寒い。昨日の雨がまだ乾いておらず、風が吹くと木々から雨水が落ちてきて体が濡れる。濡れた体に風が吹きつけると体温が奪われる。早く森を抜けて山頂に行きたい気持ちでいっぱいだ。
扇山からくだってのぼって(ここで2人1パーティと出会う)植林地をトラバースしてブナ林を登り切れば星山だった。
星山からは大山や氷ノ山が望めるらしい。それはそれは展望の山なのだとか……。しかしご覧のありさまである。
山頂には製氷機でつくったような氷が捨てられていた。
星山から下山。前山に着く頃には空はすっかり晴れていた。
登山口直前で2人1パーティと出会う。今から登る星山はさぞかし展望美しかろう。そうは思うがだからといって登り返す気持ちも起きず、さっさと下山し大杉川ぞいに見尾集落へ降りる。
真賀温泉に向かう。急な階段を登ると神社と真賀温泉があった。温泉には神社がつきものだ。別府でもそうだった。
足が濡れていてズボンの裾が黒土でべったりなので温泉に上がる前に裾をまくりあげる。扉を開けた先に座る大将は気難しそうに見えたが、ザックを背負った女の子の姿に気を許してくれたか、気さくに話をしてくれた。櫃ヶ山に登ってきたということも大将にとっては嬉しかったのかもしれない。櫃ヶ山の草刈は周辺住民が行っているそうだ。大切な観光資源なのだろう。
250円の女風呂に入る。窓をしめてくれたり電気をつけてくれたりと大将は気遣ってくれる。
女風呂の扉は開いたままなのが気になったか、風が通るようにそうしているのだろう。訪れる客と大将の会話もよく聞こえる。
風呂は温度がちょうどよくて非常に心地よかった。
勝山行のバスまでまだ時間があるので足(たる)温泉に行く。
こちらは市の施設らしく、真賀温泉のような味はない。ただ、足温泉からは櫃ヶ山がよく見えた。台形のような形をしていた。
そう。今登れば展望がすっきりなのである……。もっと遅く出発すればよかったのだ。
風呂は温度はちょいと熱いが頭を置いて寝っ転がれるスペースがあって非常に心地よかった。
中国勝山には野宿適地がないので津山駅に戻った。
コンビニでおみやげを購入し、夕飯は居酒屋川へ行った。川は以前、泉山に行くときに訪れた居酒屋で、神戸の姉さんや秋田市役所(秋田だったかな……?)や地元の兄さんと飲んだ思い出深い場所だ。
今回もいろいろと思い出深かった。
シンガポールスリングのおじさんや、二件目を出たら呼び止められて飲んでまだ二件目のバーにもどってきて飲むなどした。
河原でツェルトを張る予定だったが、北海道出身のお兄さんと津山出身のご夫婦のおうちで寝た。
コメント